アニプレッション

アニメブログの新たな形を目指します。クロスレビューと各メンバーの個性を生かした多岐な記事を発表する事で、アニメ語りの面白さを伝えられる場にしていきたいです。またメンバー以外でも、ぜひ記事を書きたいという人はツイッターやコメントなどでご連絡ください。

脚本

アニメは内容が9割

もっと最高の夢を

このほど、大学でアニメに関する論文を書いた。
書き終えて思ったのは、映像は文学と比べて言葉にしにくいなあ、ということ。
映像は言語じゃない。
それに引用ができない。
だから言葉で表現しにくいのは至極当然なことであろう。

作画とか、演出とか、音響とか、
「言葉で言い表しにくい部分」を、ブログでも何とか言葉にしようと努力を続けてきた。
でも、作画とか演出とか音響を言葉にしようとすると、
言葉は宙ぶらりんになってしまう。
結局は印象論で、上手い文章にはならない。
言葉で言い表しにくい部分に無理に手をつけようとすると、
文章が変になってしまう。
口を酸っぱくして、「音の置き方」が大事なんだよ、と言ってきたが、
うまく読み手に伝わったかどうか怪しい。

だから、内容が一番大事なんだと思う。
内容なら語れる。
そして、読み手と共有することができる。

この場合の「内容」は「脚本」とイコールじゃない。
アニメは大勢の人の汗と涙の結晶だ。
脚本のほかにも、声優や、コンテ・演出や、原画や、動画や、美術や、彩色や、選曲といった、数多くのセクションが内容に関わっている。
だから、どれか一つのセクションを過剰に持ち上げるのは変だ。

彼女と映画を観た後、喫茶店に入ったとする。
映画の感想を言い合うとする。
内容のことについて話すのが一番話しやすいのではないだろうか。
たとえば、『天空の城ラピュタ』について話すとする。
私が「初めのほうの線路上のアクションが良かったね」と言ったとする。
これでは会話があまり進展しない。
彼女が作画に多少なりとも敏感ならば話は成り立つだろうが、
単なる印象の投げ合いになってしまう。
「あのシーンがよかった」「このシーンがよかった」では、
実りのあるアニメ・トークとはいえない。
それは断片だけを話しているのであって、内容について語り合っているとは言えない。
作画について言及するだけでは、
「バルス!」について言及しているのと変わりない。

これなら、たとえば「『ラピュタ』に見る宮崎駿の文明観」というテーマに話を持っていくほうがいいのだ。
多少真面目な話になるが、彼女自身が持っている(宮崎駿とは違う)文明観が引き出せるかもしれないのだ。
テーマ論だと突っ込んだ話になるから会話が弾む。
これは議論になる。

内容に関する話をしたほうが、会話は弾む。
新たな意見も生まれる。
時には論戦にもなるが、それもまた楽しい。

たとえば私は、『カレイドスター』終盤の「そらとレイラの考えの相違」ということについてもう10年近く考え続けている。
ほとんど毎日だ。
これは内容にまつわる好例である。
終生考え続けるのは、見た目の印象よりも内容のことなのだ。
そう、作画・演出といった「見た目」よりも「内容」のほうが肝心なのではないだろうか?

かつて私は『インフィニット・ストラトス』の感想において、
「このアニメではヒロインの見た目が9割である」というような結論に至ったことがある。
しかし「セシリアかわいい」「シャルかわいい」と悶えるだけでは視聴者としての成長がない。
内容について語ることが肝心なのだ。

内容について考えれば考えるだけ、文章も書きやすくなる。
内容は言い換えがきくのだから。

だから、受け手はアニメに対し、内容を理解する態度が何よりも求められる。

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アニメオタクは電気紙芝居の夢を見るか!?

・・・意味不明なタイトルですが。


【アニメ番組の感想を書くにあたって、あえて作画や美術といった「品質に関わる要素」を軽視し、内に宿る「テレビ漫画的要素」を何とかして抽出しようとする試み】 

本稿ではこれを考察しようと思います。続きを読む

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脚本の魅力 「ストロベリーパニック」第8話をみんなで見よう

どうもこんばんは。「妄想詩人の手記」のおパゲーヌスです。


今回は脚本のお話です。アニメにおいて脚本はなかなかに重要な要素で、まぁアニメは物語を表現するので当然と言えば当然なのですが、実際に有名な脚本家が何名もいて評価されている点などを見ても、視聴者がどれだけ脚本の存在を重視しているかが伺えます。

とくに作画演出のような専門的・技術的な観点での評価が必要になって来る部分とは異なって、ストーリーやセリフといったものは割と誰でも良し悪しを語れる部分ですから、当然、注目度も高くなってくるでしょう。

それでも、やはりそこはプロのお仕事。実際にはどういう脚本が評価されるべきなのか、なかなか正しい判断をしづらいというのは事実だと思います。自分もこの点については素人ですので、エラソーなことは何も言えません。ただ、素人なりに「巧い」「良かった」と思える脚本を紹介するくらいなら出来るんじゃないかと思い、今回筆を取ってみました。



今回ご紹介するのは、2006年に放映された百合アニメ「ストロベリー・パニック」の第8話「紫陽花」という回です。脚本を担当したのは浦畑達彦氏。もうベテランで、「咲-saki-」や「ストライク・ウィッチーズ」などで活躍されている方ですね。

この方の脚本の特徴を挙げるとすれば、まずなかなかに手堅く、無理の無いセリフ回しをすること。だからちょっと地味であること(笑)。しかし非常に優れた構成力を見せ、1話30分弱という尺を綺麗に使って話を練り上げること。

ストパニ第8話は、この浦畑脚本の職人技的な魅力がよく発揮されたエピソードだと思っていて、また自分が「脚本家ってすごい」と意識した恐らく初めてのものだったので、ぜひ多くの人にこの回を見てもらい再評価していただきたいと思った次第です。

本当はアニメを一緒に見てる感覚で、キャプでも貼りながら書きたかったんですが、そこは各人、公式サイトウィキペディア等を使いながら、脳内補完でお願いしますw



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今期はアニメから遠ざかってる人。来期は何がなんでも復帰したい。そして、そろそろ初投稿を。
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