アニプレッション

アニメブログの新たな形を目指します。クロスレビューと各メンバーの個性を生かした多岐な記事を発表する事で、アニメ語りの面白さを伝えられる場にしていきたいです。またメンバー以外でも、ぜひ記事を書きたいという人はツイッターやコメントなどでご連絡ください。

執筆者:ばると

『りぼん』とアニメのビミョーな関係

種村有菜先生が今年をもって『りぼん』を卒業する・・・・・・!!

そんなショッキングな話題を、最近目にしました。
種村有菜先生といえば、1990年代末期から現在まで活躍を続けている、押しも押されもせぬ『りぼん』の看板作家です。
また、『神風怪盗ジャンヌ』『満月をさがして』によってアニメファンとも馴染みの深い漫画家でもあります。
嫌な予感はしていました、『風男塾物語』で『マーガレット』にも描き始めたようでしたから。
『マーガレット』といえば、吉住渉先生の移籍後初連載がいまだに続いている・・・・・・!

吉住渉先生が『りぼん』を卒業して「レディースコミック」の範疇にあたる作品を描き始めたときもかなり驚きましたが。
僕は種村作『満月をさがして』、吉住作『ウルトラマニアック』が連載されていた頃に、妹の「おこぼれ」で『りぼん』を読んでいました。
種村有菜先生も、吉住渉先生も、読ませる漫画を描く印象的な作家でした。
しかし吉住渉先生は『りぼん』に既にいません。
そして、種村有菜先生も今度『りぼん』からいなくなる・・・・・・!

これは、これまでの『りぼん』を振り返る良い機会だと思いました。そして、アニメブログ的に『りぼん』におけるメディアミックスを考えることができると思いました。

今は部数も落ち、メディアミックスにも消極的なようですが、以前の『りぼん』はアニメ化によって作品が世間に広く浸透していた時期がありました。(もっとも『ちびまる子ちゃん』は続いていますが・・・・・・)

今回は僕が物心ついた90年代以降の『りぼん』とメディアミックスを思いっきり主観で語りたいと思います。

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『鋼の錬金術師』がアニメになった頃

鋼の錬金術師 vol.1 [DVD]


テレビアニメ『鋼の錬金術師』は2003年10月、MBS制作・TBS系全国ネットで放映を開始した。
枠は土曜18時・・・・・・つまり『機動戦士ガンダムSEED』の後番組だった。
現在『マギ』が放映されている日曜17時枠の前身である。
この枠はウルトラシリーズ(特撮)を放映したりZOIDSシリーズを放映したりしていたが、ガンダムSEED以降は一貫してアニメ作品を放映している。

ハガレンがガンダムSEEDの後番組として始まったことの意味合いとは何か。


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メリハリのあるアニメ視聴ライフを!

わたしが思うアニメ観の巧者とは、メリハリのある観方が出来る人です。


A:とりあえずやってるアニメを片っ端から録画して漫然と見る人→平坦なアニメライフ。受け身。

B:観たい番組を徹底的に観て、観たくない/関心がないアニメは徹底的に観ない人→メリハリのあるアニメライフ。積極的。


アニメ視聴のスタイルとは、本来Bであるべきと言えるのではないでしょうか。
自分の本能が「観たい」と欲するアニメを何度も何度も繰り返し観て、記憶に定着させる。
ピンと来ないアニメは、「今はとりあえず」スルーして録画すらしない。
つまり、作品に対する関わりに「濃淡をつける」とでも言いましょうか。

今は興味がなくても、あとから興味がわくかもしれないですし、そういった作品は一旦スルーしておいて「観こぼし」ておきましょう。
逆に興味がある作品については興味があるうちにしこたま観ておいたほうがいいでしょう。
人間の興味は次々移ろっていきますから・・・・・・。

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貴方の「本命アニメ」を教えてほしい

わたしは競馬ファンであるからして、
ついつい、「アニメを評価すること」を、
「競馬の予想をすること」の比喩として考えてしまう。

アニメ作品Aを「今期1番に推す」という行為は、
競走馬Aに「本命印◎をつける」という行為に似ている。
つまり、わたしにとっての、貴方にとっての、
「本命アニメ」は何か、ということだ。

自分にとって本命視しているアニメがあるということは、
そこそこ評価しているが、本命アニメほどではないアニメ、
ノーマークのアニメもあるということだ。
相対評価とは、そういうことだ。

競馬の予想とは、横の比較である。
◎をつけなければならない、
○も▲も△もつけなければならない、
ならば必然的に、横の比較になる。
競馬の予想とは、出走馬同士を比較することであり、
絶対評価ではなく、相対評価である。

そして、アニメの評価も、「横の比較」「相対評価」であると、わたしは思うのだ。
絶対評価ではないと思うのだ。
絶対評価ではだめだと思うのだ。

今回の記事では、
「アニメを評価すること」の重要性について考えてみたい。

アニメ同士に優劣をつけたくない、というかたを、否定するつもりはない。
嫌いなアニメがない、アニメを嫌いたくない、というかたも否定するつもりはない。

ただ、わたしは、アニメを序列付けするのが好きな人間であり、
アニメを序列付けするのが好きな自分に嘘を付きたくない。
だから、ここでは自分基準で書かせていただく。

アニメ同士に優劣をつける物言いや、
「評論」「批評」という言説が好きでないかたは、
この先を無理に読まれる必要はない。続きを読む

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「描写」論序説~ストーリーに先立つもの~

どうもご無沙汰しております。
ブログの方、更新停止状態ですみません。

今期の新番組は、まだあまり観れていないのですが、今日、『となりの怪物くん』というアニメの第一話を視聴しました。
的を射た意見ではないかもしれませんが、正直な感想を書かせていただくと、観ていていささか「ぎこちなさ」を感じました。
この「ぎこちなさ」の原因はなんだろう、と考えたところ、原作漫画の問題かもしれませんが、「ストーリーを成り立たせること」を意識しすぎて空回りしているのではないか、という推論に行き着きました。

いささか、この作品はストーリーを構築することに囚われすぎているのではないか、という印象を持ちました。
原作者が、ストーリーを頭の中で考えすぎているような気がします。
あるいは考えたストーリーを短い文章に言い換えているのかもしれません。
または細かいプロットに仕立てあげて、それをもとに画を作っているのかも知れません。

しかし、頭だけで考えた創作は例外なくつまらないし、
言い換えが簡単に効いてしまう筋書きの創作も、
プロットを練りすぎた創作もまた然り、です。

漫画やアニメイコールストーリーではないのです。ついつい漫画やアニメはお話ありき、と我々は思ってしまいますが、漫画やアニメがストーリーと「同義」ということはありえません。

描写の積み重ねが創作です。アニメにおいても、「描写」がキモであるといっていい。いかに自然に、自然な描写ができるか。アニメの価値はこれに集約されるといってもいい。
ストーリーへの過剰な意識、プロットの作り込みすぎが、自然に自然な描写をすることを妨げてしまっていると、現行のテレビアニメを観ていて時折思うのです。

『交響詩篇エウレカセブン』というアニメが、むかし放送されていました。
エウレカは異様に作りこまれたアニメでした。その作りこみ具合は理解できました。しかしわたしは、エウレカに対しても「ぎこちなさ」を感じていました。
「頭でっかちなストーリーとキャラクターだ・・・・・・」こう思ったのです。
良く言えば計算づくですが、悪く言えば、図式的。そんなストーリーとキャラクターでした。
キャラクターもストーリーもわたしには図式的すぎて、エウレカの画面の描写が不自然に感じられました。
少しずれますが、昨今のSF・ロボットオリジナルアニメのほとんどは、図式的なキャラクターやシリーズ構成から抜け出せていないような印象を抱きます。
(まあそれはまた別の話なので、次の機会に詳細に書きましょう・・・・・・)

わたしは今年のアニメでは、『夏色キセキ』がとりわけ好きです。
ひと言で言うと、描写が自然体だからです。
もちろん全体の構成の枠組みなどはきちっと決められていたと思うのですが、ストーリーに対する気負いがないのです。
『夏色キセキ』は、ストーリーよりも描写が先にあったアニメだと思います。
ついつい我々は創作において、ストーリーを絶対視してしまいます。しかし時には、ストーリーに描写が勝ることもある。わたしはそう考えています。

小説の執筆にしても、脚本の執筆にしても、ようは身体活動です。
頭の中で考え続けていても筆は進みません。
理想は、弾ける様に言葉が浮かんでこないとだめなのです。
ひとりでに筆が進んで行かないようじゃないとだめなのです。
構成を図にしたり、プロットをガチガチに固めることが、「自然に描く」という創作の上で大事な行為を阻害しているのではないかと思います。
そして肝心の自然に描写する、という技術は、これはもう身体で覚えるしか無いと思っています。

最近は図書館に入ると、一冊小説を読んでから帰るようにしています。
ル・クレジオ、バルガス=リョサ、ガルシア=マルケス、カルヴィーノ、ホフマンスタール、こんな作家を読みました。
すべては文章執筆のための体力づくりです。

「描写」という創作で一番大事なことを身体に染み込ませるには、大量に創作に触れるしかないのではないか。
わたしはそう考えています。


最近のわたしのアニメに対する最大の関心はこの「描写」という要素です。今後もこのテーマを考え続け、新たな書き物が生み出せたらなあ、と思っています。

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大好きなアニメを観て感じたこと、想ったことを大切にした記事を通して、色々な人たちと多角的に一つの作品やアニメ業界を見つめ、よりよい形で『アニメ』というものを付き合い、理解して行きたいです。
半熟ゆでたまご(クラッカ)
アニメに関する演出・作画の記事を中心に書いています。 背景が綿密に描き込まれていて一つひとつの動きを破綻なく描く作品より、 ハッタリ重視でアニメという空間ならではの演出を見せてくれる作品の方が好き。
今期はアニメから遠ざかってる人。来期は何がなんでも復帰したい。そして、そろそろ初投稿を。
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