Hi, everyone! Welcome to Anipression's blog!
ということで、「もす!」の神酒原です。

今回はアニプレッションとしては、だいぶ異色の記事になります。
内容はタイトルの通り、英語学習者の多くが最初にぶち当たる大きな壁「5文型」について、アニメ『魔法少女まどか☆マギカ』を例に取り上げながら、楽しく解説してみたいと思います。

この記事では、5文型を勉強したあとのステップアップも視野に入れ、教科書などよりもつっこんだ説明を行っています。

英語の勉強に悩める中高生のみなさんに特に読んでもらいたいです。
それでは続きからどうぞ。
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はじめに:5文型ってなに?

そもそも、文型ってなんでしょうか。
こういう概念的な話は、「難しい」と考えられがちで、学校で教えることはあまりありませんね。しかし、概念レベルで理解することが英語習得への早道です。

文型とは、一番簡単にまとめると、「言葉の順番と文における役割」です。
名詞や動詞などの品詞とは、また少し違います。品詞とは、「言葉そのものの分類」を説明したものであり、文における役割までは説明しません。品詞を役割ごとに配列・再分類したものが文型となります。

軍隊で喩えてみましょう。
軍隊には階級がありますね。少尉、中佐、大将、などなど。これらは個々人の軍隊における上下位置、つまり分類を説明したものです。これが品詞。
しかし作戦の際には、具体的な命令系統が組まれます。作戦本部から指令が下り、部隊長が指揮し、各兵士たちが行動します。少佐が大隊の隊長に就く場合、彼ないし彼女を隊長と呼ぶことができますね。これが文型。

文型とはなにかしらの言語を学ぶ際には避けては通れない概念です。文型を理解しているのとしていないのでは、言語習得のスピードにかなりの差が出ます。

英語だと文型の種類が5つあるので、5文型と呼ばれるわけですね。
5文型を押さえてしまえば、あとはどんな長い英文でも読むことができるようになります。……というのはさすがに理論上の話で、慣れが必要ですし、本当にスラスラ読むためには他にも勉強することはいっぱいあるし、分からない単語は逐一調べたり勉強したりする必要はありますけどね。


まずは覚えよう

さて、5文型を勉強する前に、覚えておかなければならないものがあります。
「うわ、暗記かよ!」と思わずに。そんなに難しいものではありません。

5文型では、4つのアルファベットを使います。
S、V、O、Cです。便宜上、そこにさらにMを加えることもありますが、必要なのは4つです。
それぞれの意味を覚えましょう。

S=Subject(主語)
Sは主語のことです。S=主語、とだけ覚えてもいいですが、ついでなのでsubjectという単語も覚えてしまいましょう。中高生のみなさんは「教科」という意味で慣れている語だと思いますが、subjectにはたくさんの意味があるのですよね。そのうちの1つがこれです。

V=Verb(述語)
人によっては、「述語」は聞き慣れないかもしれません。簡単に言うと動詞のことであり、学校などでは「主語、動詞」といった風に習うかと思います。しかし動詞はあくまで品詞ですので、この記事では述語と呼びます。※

O=Object(目的語)
これも、objectという単語も覚えてしまいましょう。基本的には、「物体」という意味の語ですね。
主語と目的語には必ず名詞が来ます。同じように名詞が来るからsubjectとobjectは字面が似てるんだなぁ、と考えると覚えやすいんじゃないでしょうか。私はそうやって覚えました。

C=Complement(補語)
compliment、になると、「褒め言葉」というまったく別の語になるので注意しましょう。

M=Modifier(修飾語)
一応これも。

さて、以上です。これらを覚えましたら、次からは本格的に5文型の解説に入っていきます。

※なぜ学校では「主語、動詞」と言うのかについて。
理由は、単にこの言い方が浸透しているというだけなのですが、もっと理論的に理解してしまいましょう。
英語の場合においては、主語や目的語には必ず名詞が来るように、述語には必ず動詞が来るので、述語を動詞と言い換えても問題ないのですね。しかし言語学的には同じものではありません。
他の言語、例えば日本語だと、述語には動詞の他に、形容詞や形容動詞も来るので、述語=動詞とすることはできないのです。「今日は暑い」は、名詞、(助詞)、形容詞、の並びになっています。英語では"Today hot"だと間違いですね。


5文型一覧

まずは一覧を載せておきます。

第1文型 S V
第2文型 S V C
第3文型 S V O
第4文型 S V O O
第5文型 S V O C


たった5つだけ!
私は日本語の勉強を本格的にしたことはないので分かりませんが、日本語には「助詞」という厄介な品詞があるので、文型はとても複雑なんじゃないでしょうか。英語はとても楽です。

これらの順番は、特に暗記しようとする必要はありません。以下の記事を読んで理解することができれば、自然に覚えられます。
文型それぞれに第1だとか第2だとか番号がついていますが、これはまぁ、暗記するしかないですね。でもさほど苦ではないでしょう。

以下、分かりやすいように、例文には色をつけてあります。
主語述語目的語補語
という風にします。


第1文型 S V

主語と述語だけの、一番簡単な文型。
まずは例文を挙げましょう。ここからまどマギ関連の例文が増えていきます。

Kaname Madoka crys.
(鹿目まどかは泣く。)

とても簡単な英文ですね。ここでは、「泣く」という意味のcryに三単現(三人称・単数・現在形)のsがついていることに注意して下さい。

他の例文を挙げておきましょう。
I sleep.(私は寝る。)
He sings.(彼は歌う。)
Incubater smiles.(キュウべぇは笑う。)

こんな感じで、主語と述語が組み合わさっただけの簡単な文型です。以上の例文は全部現在形ですが、もちろん過去形になっても構いません。他の形もいくつか挙げておきましょう。
They departed.(彼らは出発した。)
Mami was eaten.(マミは食べられた。)

ここではwas eatenと動詞が2つ続いているように見えますがが、この2つを合わせてVだと考えましょう。


第2文型 S V C
第3文型 S V O


主語と述語に、さらに補語を加えた文型。そして、主語と述語に目的語を加えた文型です。
この2つは同時にやった方が分かりやすいので、一緒に解説していきます。
例文を挙げましょう。

第2文型
Akemi Homura is a maho-shoujo.
(暁美ほむらは魔法少女である。)

第3文型
Sakura Kyoko ate an apple.
(佐倉杏子はリンゴを食べた。)

S Vとは簡単に見分けがつきますが、厄介なことに、S V CとS V Oは形が非常に似ているのですよね。
しかし、簡単に見分ける方法があります。

第2文型においては、S=C
第3文型においては、S≠O

具体的にどういうことかというと、例文を見てみましょう。
「暁美ほむら」と「魔法少女」は、この文では同じものを指していますね。しかし「佐倉杏子」と「リンゴ」は、同じものではありません。
さらに例を見ていきましょう。まずは第2文型から。

I am a student.(私は学生だ。)
She became a teacher.(彼女は先生になった。)
Sayaka looks sad.(さやかは悲しそうだ。)

それぞれ、主語と補語がイコールで結ばれていることが分かるでしょうか。
このように、主語と、述語の後ろに続く部分がイコールで結べるなら、その文は第2文型だと言うことができます。
それぞれ、補語が主語を説明していますよね。主語について意味を補う、だから補語と呼ばれます。

第2文型の特徴として、補語に来るのは名詞だけではないという点があります。例文のように、sadなどの形容詞が来ることもあるのですね。

続いて、第3文型。
I love you.(私はあなたを愛している。)
Her child broke a cup.(彼女の子どもがコップを割った。)
Madoka killed Mami.(まどかはマミを殺した。)

それぞれ、主語と目的語がイコールではないことが分かるでしょうか。
このように、主語と、述語の後ろに続く部分がイコールではないなら、その文は第3文型だと言うことができます。
上でも書きましたが、目的語には必ず名詞が来ます。


第4文型 S V O O

目的語が2つに増えて、複雑になってきました。が、要点をしっかり押さえればなんてことはありません。
早速例文を挙げます。

Incubater gave them a soul gem.
(キュウべぇは彼女たちにソウルジェムを与えた。)

第4文型の例が挙げられる際、述語に選ばれるのはだいたいgiveですね。これが一番分かりやすいからです。

便宜的に最初のOをO1、次のOをO2と呼びましょう。
少し難しいのは、O1とO2が逆になってはいけない点です。ではどう並べればいいのか。
O1=人、O2=もの、と覚えてしまいましょう。「主語、動詞、人、もの」というフレーズを聞いたことのある人もいるかと思います。もちろん、正しくは「主語、述語、」です。当然例外は出てきますが、これでだいたいはクリアできます。

また、第4文型の特徴として、第3文型と似たような感じで
O1≠O2
が挙げられます。

他の例文も見てみましょう。
You sent me a mail.(あなたは私に手紙を送った。)
He showed audience magic.(彼は観客に手品を披露した。)
Tell me why.(わけがわからないよ。)

最後の例文は訳がちょっと無理やりですが、立派な第4文型です。この文ではSがないように見えますが、命令文では主語が省略されるというルールがありましたね。隠れているだけです。


第5文型 S V O C

ついに最後です。5文型に必要な4つの要素が全て詰め込まれたのが第5文型。
例文を見てみましょう。

We call her Homu-homu.
(私たちは彼女をほむほむと呼びます。)

第4文型では
O1≠O2
が成り立っていましたが、似たように、この第5文型では
O=C
が成り立っていることが分かりますでしょうか。

第5文型の最大の特徴はここで、この点で第4文型との差別化が見えるのですよね。
この特徴は第2文型と第3文型の違いとすごく似ていて、覚えやすいのではないかと思います。

他の例文も見てみましょう。
You make me happy.(あなたは私を幸せにしてくれる。)
My parents named me John.(両親は私にジョンと名付けた。)
Homura keeps herself calm.(ほむらは冷静を保っている。)

今までの文型と同じく、Oには必ず名詞が来ますが、Cには名詞も形容詞も来るということを押さえておきましょう。

これにて、5文型に関する基本は全て終了です。順番を説明しただけなので、人によっては「これだけ?」と感じるかもしれませんが、これだけです。しかしこのことをしっかり理解しておくと、今後の英語学習にとても役立ちます。
ただまぁ、ここでは本当に基本の基本だけを書いたので、まだ少し足りません。もう少しステップアップしてみましょう。


ステップアップ:語と句

次に進む前に、私が是非とも押さえておいて欲しいと思うポイントを紹介します。

さきほど、was eatenは2つまとめてVだ、と書きました。
これはどういうことかというと、英語の面白い仕組みに由来しています。

言語には大きさの単位がありますが、英語だと、小さい順に
字 letter
語 word
句 phrase
節 clause
文 sentense
段落 paragragh
文章 passage
記事 article
本 book

こうなっています。専門的になるともっと細かくなったり、日本語だとまた少し違ったりするのですが、それはさておき。
第3文型にこういう例があります。

Madoka has a little brother.(まどかには小さい弟がいます。)
みなさんはこの文を、どれがSでどれがVで、と分析できますよね。
しかし分析してみると、Oの部分がa little brotherとなっていることが分かると思います。brotherは名詞ですが、aは冠詞で、littleは形容詞です。上では、Oには名詞しか来ない、ということを書きましたが、aはともかく、形容詞まで入っているのはおかしな話です。

しかし、a little brotherの一番核となる部分は、brotherであることが分かると思います。つまりa little brotherは、brotherという名詞を中心とした1まとまり、ということが言えるのです。
だから、第3文型のOの部分にまとめて入ってしまうのですね。

このa little brotherのような1まとまりを、「句」と言います。この句は名詞を中心としているので、名詞句です。
was eatenは、同じように動詞句と言います。どちらも動詞っぽいので少し分かりにくいですが、この動詞句の中心はwasです。eatenは、厳密に言うと動詞を基にした分詞(過去分詞)ですので、こういう場合は動詞扱いされません。

こういう大きさの単位における句が、5文型においては適用される、ということをよく覚えておいて下さい。次の内容を理解するのに重要なポイントとなります。


ステップアップ:長い英文

今まで例に挙げてきた文は、どれもこれも短いものばかりでした。覚えやすいようにわざとそうチョイスしたのですが、実際に英文を読むとなると、もっと長い文はいくらでも出てきます。そういった文を読めないと意味がありません。
では早速、例文を用意してみましょう。

A girl becoming a maho-shoujo by contracting with Incubater in exchange for only one wish must fight with wiches forever.
(たった1つの願いを引き換えにキュウべぇと契約して魔法少女になった少女は魔女と永遠に戦わなければならない。)

わざと長くするために、中学生レベルでは読めない英文になってしまいましたが、そこはご勘弁下さい。今は読めなくても大丈夫ですし、これがどういう英文であるかをこの記事を読んで理解できればいいので、心配する必要はないです。

実はこの文、第1文型なんですね。SとVしかないんです。
ではSとVはどれでしょうか。長い英文を読む時のコツは、Sなどを探す時、まず中心となる単語を探してみることです。

Sがgirlで、Vがfightであることが分かるでしょうか。これらをつなげてみると、
Girl fight.(少女は戦う。)
上の長い文がものすごく簡略化されてはいるものの、でも最低限の大枠の意味は切り取れていることが分かるはずです。ちなみにGirl fight.ではいろいろと足りないことになっているので、正しい英文で一番短くすると、
A girl fights.
となります。

そして、SとVの中心さえ探せてしまえば、あとは簡単です。
A girl becoming a maho-shoujo by contracting with Incubater in exchange for only one wish must fight with wiches forever.

となりますね。非常に長いですが、これらがそれぞれ主語、述語、となるわけです。これらには前置詞も副詞もたくさん含まれていますが、中心の名詞と動詞さえ決まってしまえば、まとめて「句」になるんだ、ということは前のコーナーで勉強しました。

さて、この文はさすがに長すぎるので(実際に英文を読む時はこのレベルのものやこれ以上のものも当たり前のように出てきますが)、もう少し分かりやすい例文を出していきましょう。

第1文型
Kyoko stays at this town to kill wiches.
(杏子は魔女を殺すためにこの街に滞在している。)

this townがなんだか第3文型のOみたいな感じですが、前にatという前置詞があるので、stays以下はまとめてVになります。

第2文型
Homura seems to be a good friend.
(ほむらはいい友達になってくれそうだ。)

ちょっと分かりにくいですが、to be a good friendがCになります。この場合、toは前置詞ではないことに注意。to不定詞の名詞的用法、というやつですね。

第3文型
Madoka threw away Sayaka's soul gem.
(まどかはさやかのソウルジェムを投げ捨てた。)

awayは前置詞ですが、ここではthrewと組み合わさって熟語(動詞句)になるので、まとめてVです。Sayaka's soul gemがO。

第4文型
It took Mami few moments to shoot Kyoko.
(マミが杏子を撃つのに一瞬もなかった。)

単語は特殊ですが、この例文は教科書でよく見る形なのではないでしょうか。It takes Mark 10 minutes to go to school.(マークは登校に10分かかる。) といった文がどの教科書にも必ずあるはずです。
ちなみに、ここでのto不定詞は副詞的用法で、副詞句はまとめて動詞句にくっついてしまう、というルールがあります。順番がおかしなことになっているように見えますが、これについては次のコーナーで。

第5文型
Sayaka wanted Kamijo to play the violin again.
(さやかは上条にまたヴァイオリンを弾いて欲しかった。)

ここでのto play以下も、to不定詞の名詞的用法でCになります。
おや、これはO1≠O2で第4文型なのでは? と思う人もいるかもしれませんが、実はこれでO=Cなのです。
この例文を、「上条がヴァイオリンを弾いている状態になる」と考えれば、分かりやすいかと思います。
また、目的語(O)のあとにto不定詞の名詞的用法が来ている場合、これはほとんど間違いなく補語(C)である、と考えて大丈夫です。

さらに、ここのagainはto shoot Kyokoと違ってCになっていますが、これはagainがplayを修飾しているからです。playはVではなくCに所属しているので、againもCになるのですね。


ステップアップ:単語が飛んじゃう!

教科書などで教えてくれる5文型のルールでは、次の文が分析できません。
Sayaka got angry with Kyoko.(さやかは杏子に怒った。)

正解はSayaka=angryで第2文型なのですが、with Kyokoが浮いてしまいます。どうすればいいでしょうか。

これをしっかり解決するためには、「統語論」という少し難しいルールを学ばなければなりません。中高生レベルでは理解がとても難しいので、ここではズバッと覚えてしまいましょう。

文型を分析する時、単語が飛んでしまうことがあります。その際、この文でのwith Kyokoなどの前置詞句や、ちょっと上の第4文型の例文のto shoot Kyokoなどの副詞句は、全て動詞句にまとめることができます。つまり、まとめで述語(V)になるわけですね。

これは上の方で教えた「中心となる語を見付ける」のやり方と基本的に同じです。中心となる単語の周りがまとめてSやVになっちゃうわけですが、修飾している語が意味的につながっていれば、これが飛び越えても大丈夫、ということです。

そうすると、こうなります。
Sayaka got angry with Kyoko.

また、この文も分析できません。
Can you face a true feeling?(本当の気持ちと向き合えますか?)

今までの通りに分析しようとすると、こうなります。
V?=Can
S=you
V=face
O=a true feeling
これでは順番がめちゃくちゃです。でも疑問文はすべてこの形になっていますよね。こうなると、疑問文は5文型には当てはまらない、ということになってしまいます。

そこで、新たなルールを覚えてしまいましょう。
疑問文は、普通の文からcanやdoやdoesなどを前に持ってきて作る、と習いますよね。つまり、もとの形はちゃんとした文になっているわけですから、この文では「canがちょっとお出かけしている」と考えることができます。
そんなアバウトでいいのかよ、と思うかもしれませんが、これも「統語論」を使えば説明が可能です。ただこれはやっぱり難しいので、説明は省きます。

同じように、この文も、
What is your wish?(君の願いはなんだい?)

C=What
V=is
S=your wish
と、順番がまるっきり逆になってしまってますが、isがちょっとお出かけし、Whatがさらに遠くへお出かけした、と考えれば、もとの文はS V Cになっていることが分かると思います。

こんな風に、単語が飛び越えたり疑問文だったりした時は、ここで書いてある通りに丸飲みしてしまいましょう。


ステップアップ:Mはいらない?

さて、学校で5文型を習う時、Mを使うことがあると思います。
この記事では、Mとは修飾語である、と説明はしましたが、必要ではない、とも書きました。
なぜ、必要ないのでしょうか。

学校や教科書、またネットを検索してみても、Mは「その文を修飾するもの」と説明されています。修飾というのは、さらに説明する、という意味で、形容詞や副詞などは全てこのMになります。
こういう例文があります。
He sings very well.(彼はとても歌が上手い。)

学校などでは、この文を、
S=He
V=sings
M=very well
と教えます。veryとwellはどちらも副詞であり、文をさらに説明して(修飾して)いますからね。

しかしこの記事で教えてきた通りにやると、副詞句は修飾している動詞句にまとめてくっつく、ということを学びましたので、
He sings very well.
ということになってしまいます。いったいどちらが正解なんだ?

どちらも正解です。言語学とは戦後にやっと発展し出した若い学問、数学のようなたった1つの正解は意外と少ないのです。
この記事では、さらなる英語力のステップアップを意識して「句」「単語が飛んじゃう」などについても説明しましたので、後者の方法でV=sings very wellということになります。

でも、学校などでは前者の方法で分析します。なぜなら、これがとても分かりやすいからです。余計なものを全てMとして放置できるわけですからね。
しかしこれでは、ステップアップにつながりません。
例文を挙げましょう。

Madoka immediately cleaned my dirty soul gem with her one.
(まどかは自分のソウルジェムで私のソウルジェムをすぐに浄化した。)

学校などのやり方でこの文を分析しようとすると、
S=Madoka
M=immediately
V=cleaned
?=my
M=dirty
O=soul gem
M=with her one
となってしまいます。文型として並べると、S M V ? M O Mとなります。

なんともややこしい限りです。形容詞や副詞などを全てMとして置き換えてしまうと、長い文を読む時、このように困ったことになってしまうのですね。S V Oが並んでいるので間違ってはいないのですが、見づらいです。
おまけに、myはどう分析すればいいでしょうか。myの品詞は代名詞なので、ほぼ名詞と同じ扱いをして大丈夫ですが、そうなると形容詞や副詞ではないので、Mとすることはできません。OかCにしようにも、Mを間に挟んでしまって、こんらがらってしまいます。

しかしこれをこの記事のやり方で分析すると、
Madoka immediately cleaned my dirty soul gem with her one.
となり、非常にスッキリです。これなら第3文型であると簡単に分析できます。

ここでは、1つ前に教えた単語の飛び越えが起こっていることに注意して下さい。
また、厄介なmyも、まぁ結局はどう分析していいのか解決はしてませんが、単語の意味さえ分かればsoul gemを中心とする名詞句(O)にひっくるめることができます。

このように、Mなしでもいくらでも文を分析できるのですね。
Mがあると分かりやすく文を分析できますが、文が長くなるとどんどんややこしくなります。Mなしで分析する方がすっきりしますし、この記事ではさすがに進みませんが、今後の学習に絶対に役立ちます。
どう役に立つのかというと、余計なものをすべてMとして放置すると、それらの語がその文においてどのような役割を持っているのかがまったく理解できません。しかしMなしで分析すると、どの語がどの語を修飾して、ということを考えますので、英文をより正確に、そして将来的にはより早く理解できるようになります。


ステップアップ:小さい5文型

小さい5文型とはなんぞや、の前に、例文を見てみましょう。
Homura said that Madoka mustn't become a maho-shoujo.
(ほむらは、まどかは魔法少女になるべきではないということを言った。)

この文を今までの通りに分析すると、上の色分けの通りとなりますね。なにも問題ありません。

しかし、このOの中に、さらにS V Cが隠れているのが見えるでしょうか。抜き出すと、
Madoka mustn't become a maho-shoujo.(まどかは魔法少女になるべきではない。)
こうなって、これ自体が第2文型の文として成り立っています。

このように、文型の中に小さい5文型が入っていることがよくあります。
この文を文型の記号で書くと、
S V O(S V C)
となります。

このような小さい5文型のことを、「節」と呼びます。上に書いた言語の大きさの単位で、「句」の次にありましたね。節は句と同じく単語の組み合わせのことですが、句との違いはその並びが5文型として完成しているかいないか、です。
英語は通常、この小さい5文型を使って文をどんどん長くしていきます。例えばこんな文が作れます。

Homura, who is one of maho-shoujos, got strong enough to defeat a witch called Charlotte who killed Mami, a strong maho-shoujo being willing to lead Madoka and Sayaka to be the ones, very easily in order to protect Madoka who has fate that is to be dead or to be a witch in the future.
(魔法少女の1人であるほむらは、将来死ぬか魔女になる宿命を背負ったまどかを守るために、まどかとさやかを魔法少女へと導こうとしている強い魔法少女であるマミをいとも簡単に葬ったシャルロッテと呼ばれる魔女を倒せるほど十分に強くなった。)

とりあえず長い英文を作ってみました。
Homura got strong.ということで、この文は第2文型ですね。中に大量の小さい5文型が入っているので、文が肥大化してしまっていますが、こういうこともできる、という例として頭に入れておいて下さい。


お疲れ様でした。

5文型についての内容は以上です。
とても長くなりましたが、それだけ5文型が重要だということです。

しかし、この記事でもいくつかは説明を省いたように、言語というのはどの分野もつながっていますから、5文型だけをやって英語が理解できるようになるということはありません。

なので、この記事のコメント欄では質問を受け付けたいと思います。私は英語学習者であり、教育者でも研究者でもありませんので限界はありますが、説明できるところはしっかり説明したいと思います。

また、記事内容に不備を見付けられた場合は、是非とも知らせて下さいますようお願いします。その際は、拍手コメントではなくコメント欄にお願いします。拍手コメントでは私は気付かないので。

それでは。