師走の寒気の中、今日もアニメと共に生きているお兄さんお姉さんこんばんは。
「もす!」の神酒原です。
ここだけの話、だいぶ以前は「田村陽介」というハンネで活動しておりました。一応言っておくと本名と少しもかすっていませんw

アニプレッション!!初の同人誌がそろそろ日の本にお披露目になる頃なので記事を書くのがドキドキなのですが、であるからこそブログの方も活性化しないといけませんね。
今回はTo LOVEるについて書こうと思います。内容はタイトルの通り。

カテゴリは作品感想にしていますが、最初に言っておきますと、半分ネタですw
気軽な気持ちで読んで下さい。
神酒原は原作を読んでおりませんので原作バレはないですが、アニメの内容は含みます。それではどうぞ。

 
 
……「To LOVEる」に登場するヒロインの一人である「金色の闇」、通称闇ちゃんには大変な魅力が詰まっている。
奇跡と言っても過言ではないキャラクターであると、私は思っている。
To LOVEるには他にも魅力的なヒロインが多数登場するが、それぞれが特有の魅力を持ち合わせている中でも、総合力で闇ちゃんに勝てるキャラクターなどいない。

1:ディテールの特異さ
To LOVEるは主人公リトを中心としたハーレム世界を舞台に、各ヒロインの魅力を押し出していく作品であるが、世界設定として宇宙人が多数登場する。
そもそものメインヒロインが宇宙人であり、キャラが増えるにつれて、そこから派生して宇宙人が大量に出てくるようになったものだと思われる。

To LOVEるの登場人物は大きく分けて、地球人と宇宙人に分けられるだろう。
闇ちゃんは当然、宇宙人の分類に入る。彼女は、詳細は忘れてしまったが、誰かしらの依頼を受けて?リトを抹殺しに地球へとやって来た。

結局抹殺は成し遂げられず、今は「ターゲット」などと言いつつも何だかリトにある程度心を許しているところまで状況が進んでいるが、ここまでは他の宇宙人ヒロインとの差はあまりない。

しかし彼女には、他のヒロインにはないディテールの特異さがある。
まず挙げられるのが、トランス能力。体をあらゆる形に変形出来る能力だったか? 主に髪を変形させてリトや校長を攻撃しているが、このトランス能力が実に面白い。

能力自体も面白いのだが、この能力の存在が一番の決め手だ。他の宇宙人ヒロインには、彼女のような目立った特殊能力がない。モモの「植物と会話できる」やナナの「動物と会話できる」、などは特殊能力に挙げられそうだが、いかんせんインパクトが弱い。
恭子の「炎を自在に操る」はトランス能力と比肩しうる面白い能力ではあるが、TVアニメでは登場が遅かった。加えて、作劇のアップダウンが少ない二期でのお披露目であった事から、インパクトもさほどない。

二つ目は、好物の設定。
闇ちゃんはタイ焼きが大好きである。これの理由はすっかり忘れてしまったが、リトが買い与えてやったのだったか?
美少女アニメにおいてヒロインの好物設定がある場合は多々ある。分かりやすい設定の付与だし、話を作りやすくもなる。

To LOVEるにおいては、この好物設定があるのは、私の記憶が確かならば闇ちゃんのみだ。
意識的にそうなっているのなら、闇ちゃんは作者に優遇されているのだと言えるし、無意識的にだとしたら、結果的に闇ちゃんは他とは違うオンリーワンのものを手に入れてしまった事になる。

この好物設定があるおかげで、闇ちゃんは事あるごとにタイ焼きを食している。
二期のOPでも食べている。
女の子が美味しそうに何かを食べている姿は見ていて和むものだ。

三つ目は、決めセリフ。
皆さんご存知の通り「えっちぃのは嫌いです!」の事だが、これまた私の記憶が確かならば、闇ちゃんしか決めセリフを持っていない。

キャラクターにディテールを持たせる時に、セリフに特徴的な何かを付与して個性を出そうとする試みは多くのアニメで行われている。
代表的なものは語尾だ。その他にも、通常会話では出てこないようなワードを頻繁に使ったり、口調を一本化してみたり。「とある魔術の禁書目録」などが顕著な例だ。
決めセリフもそのうちの一つ。

決めセリフがあるというだけでそのキャラへある程度の注目は集まるもので、作品内において唯一決めセリフを持っている闇ちゃんは、必然的に多くの注目を集める事になる。
以前闇ちゃんがメインのエピソードの際にこの決めセリフが使われなかった事があるが、「えっちぃのは嫌いです!って言って欲しかった」という意見がたくさん見られた。

2:ビジュアル
次に、ビジュアルを挙げよう。

さて、To LOVEるは女の子が大量に出てくるアニメであるから、「被り」を避けるためにビジュアルも千差万別だ。
一番分かりやすいものが髪の色。ララは元気いっぱいで天真爛漫だからピンク、春菜は落ち着いた感じだから青、唯は真面目なイメージだから黒……などだ。

当然闇ちゃんにも固有の色がある。
といっても、その色は黄色、一応金髪。ピンクや緑などのトリッキーな色が集まるこのアニメにおいて、困った事に金髪は非常に普通に見える。

しかし「普通に見える」事に、闇ちゃんの強みがある。
上述の通り、髪の色の設定には、キャラのある程度の性格が反映されている。当然、闇ちゃんもそうなっている。
しかし闇ちゃんは性格が色に反映されているのではなく、名前がそのまま髪の色になっているのだ。

闇ちゃんのフルネームは「金色の闇」、まぁこれもコードネームか何かだろうが今はこれがフルネームだと考えていいだろう。
金色だから金髪。とても分かりやすい。
分かりやすいどころか、実に自然だ。「何故このキャラはこんな髪の色をしているの?」と聞かれたら、まぁそんな質問自体がナンセンスなものではあるが、闇ちゃんに関しては言い淀む必要がない。

名前とビジュアルがリンクしている。これは強みだろう。
インパクトを伴う事柄ではないが、設定のスマートさは嫌でも視聴者によい印象を持たせるものだ。

当然、髪の色だけがビジュアルではない。

次は服装に触れよう。
闇ちゃんは常に同じ装束に身を包んでいる。単刀直入に言おう。この装束がとてもいい!
胸元が星形に開いたデザイン、ミニスカート、そしてひざのところまで垂れるマント。肩が出ているのもポイントが高いし、ベルトが大量にあしらわれているのもいい。

……とまぁ、これは私個人の感想であるが、特殊な形態の装束を着けている事については、全視聴者の了解が得られるところだろう。

闇ちゃん以外のヒロインを見てみよう。舞台が学校であるから、ほとんどの場合みんな制服を着ている。
制服は制服で非常に魅力的なコスチュームだが、みんな着ている事から、誰かが突出する事がない。
少数は闇ちゃんと同じようにオリジナルの衣装であるが、それでも闇ちゃんほどの特殊性はない。

また、同じ制服を着ている事から、私服に着替えれば魅力がアップ!という事はどのヒロインにも言える事だろうが、それを言えばその魅力アップ効果は闇ちゃんに一番あると思われる。
本当にいつも黒装束しか着けていないので、まれに私服を着ると大変な破壊力を発揮する。実際にそういうエピソードが放送されたが、闇ちゃんのあまりの可愛さに私は卒倒したものだった。

さらに、「黒」という色がまたいい。
どういう事かというと、闇ちゃんは金髪であるから、金と黒のツートンカラーが見事に出来上がるからだ。
物事は時に、シンプルこそがベストである事がある。金と黒のコントラストは、シンプルながら目に心地よい効果をもたらす。

3:性格
もちろん、一番大事なものはこれである。
今までは主に外見についての記述になったが、ここでは内面について切り込んでみる。

あまりキャラクターを分類したくはないのだが、闇ちゃんを分類するとすれば「ダウナー系」となるだろう。テンションが基本的に低く、感情をあまり表に出さず、セリフも少ないキャラがダウナー系と呼ばれる。

アニメ界においては、このダウナー系が高い人気を誇る場合がとても多い。
90年代の代表的アニメと言える「エヴァンゲリオン」におけるヒロイン綾波レイはダウナー系の代表格と言えるが、作中でも高い人気を誇り、今でも多くのファンに愛されている。

「涼宮ハルヒの憂鬱」シリーズの長門由希もダウナー系だが、彼女も当時圧倒的人気を誇った。ハルヒ熱が冷めてからはハルヒもみくるも同じくらいの人気に見える時期もあったが、今は「涼宮ハルヒの消失」効果で、また長門人気が爆発しているものと思われる。

他にも、「DARKER THAN BLACK」の銀<イン>や、「ゼロの使い魔」のタバサ、「名探偵コナン」の灰原哀、など高い人気を誇るダウナー系のキャラは多い。

もちろん、一概に「ダウナー系が一番人気」と言う事は出来ない。しかしこういったキャラクター達は、ダウナー系の人気の強さを証明していると言えるだろう。

当然、闇ちゃんについても同じ事が言える。
彼女はダウナー系であり、あまり表情を動かさず、また口数も少ない。
表情があまり動かないものだから、たまに感情が露わになる(エロい事に巻き込まれて赤面する)ととてつもない破壊力を生み出す。
口数が少ない事から、視聴者は少ない彼女の言葉に耳を傾ける。

またアニメ二期においては、美柑との絡みが彼女の魅力をぐぐっと上げている。
百合ップル最高!という見方ももちろん出来るが、ここでは別の見方をしよう。

彼女は孤高の戦士で、何だかんだリトを殺す事無く地球でブラブラしているが、誰とも慣れ合う事がない。
しかし美柑相手には違う。
美柑はどうやら闇ちゃんに懐いてしまったのでしきりにスキンシップを図ってくるが、その純粋な「好意」に当てられたのか、闇ちゃんは少しずつ美柑に心を開くようになっていった。

闇ちゃんは人をフルネームで他人行儀に呼ぶが、「結城美柑」から「美柑」に砕け、また変わらず頑なな態度を取り続けても、美柑の名前を出せばあっさり動くようになった。
この心の変化がとても微笑ましい。

今後もずっと見守っていきたい。そう強く思えるキャラクターである。

4:スターシステム
少し回り道な切り口になるが、闇ちゃんはスターシステムキャラであるという点も非常に大きい。

知っている人は知っている通り、闇ちゃんは「BLACK CAT」に登場する「イヴ」というキャラクターがスターシステムによってTo LOVEるに参戦している姿である。

スターシステムとは、ある作品で活躍したキャラクターが、ある程度のディテールを保持したまま全く別の作品で活躍する事を言う。スターシステムの利点としては、最初からある程度キャラ付けがされているので、感情移入がしやすい等視聴者の意識に強く干渉する点にある。
とても分かりやすい例が、「デジモン」シリーズだ。「デジモンアドベンチャー」で登場したデジモンが「デジモンフロンティア」で全く別の活躍をする、などといった事が非常に多い。スターシステムを存分に活用した作品と言えるだろう。

残念ながら、私は「BLACK CAT」を原作もアニメも知らない。
なので「スターシステムである」という点において闇ちゃんの魅力を主観的に感じる事が出来ないが、それでも、もし先に「BLACK CAT」を読んでいたらもっと闇ちゃんの事が好きになっていただろう、という確信がある。

5:CV福圓美里
次に挙げたいのは声優だ。アニメキャラクターの形成において、声優の存在を欠いてはいけない。しばしば「キャラクターに命を吹き込む」と言われる通り、声優の声当てはアニメキャラクターの形成で最も重要なファクターと言える。

闇ちゃんの声を当てている声優は福圓美里さんだ。「ストライクウィッチーズ」の主人公:宮藤芳佳の声優としてよく知られ、ちょっと風邪を引いたようなハスキーボイスが特徴的な人である。

声優の声質の話になるとハスキーボイスに目がない私は、彼女の声がいたく大好きである。
彼女の声を聞くたびにテンションが上がり、ドキがムネムネする。
そんな私であるから、ただでさえ好きな闇ちゃんの声を福圓さんが当てているとなると、喜びもひとしおだ。

また、好みとは関係なく、福圓さんの声は闇ちゃんにぴったりである。
闇ちゃんはボソボソとしゃべる事が多いので、福圓さんのハスキーボイスがかなり拡張される。かすれたような声がたまらなく闇ちゃんに合っている。
そんな声で「えっちぃのは嫌いです!」と言われた日にはもう、その日一日のご飯がのどを通らなくなってしまう。

4番の項目とも少し被るのだが、「BLACK CAT」のイヴも福圓さんが当てているというところも大きい。
スターシステムキャラなのだから、福圓さんが当てるのはなかば当然であるが、それでもファンは喜ぶものだ。私も喜びたかった。つくづく、「BLACK CAT」を見ていない事が悔やまれる。

まとめ
さて、どうだっただろうか。
長々と闇ちゃんの魅力について語ってきたが、皆さんの心に何かしら響いてくれたら嬉しい。今まで闇ちゃんを大して好きでなかった人が闇ちゃんを好きになるきっかけになれば、これ以上の喜びはない。

これを書いている時点では、アニメ二期はまだ放送中であり、お話をいくつか残している。まだまだ闇ちゃんをたくさん見られる事だろう。
非常に楽しみであると同時に、また、いずれ訪れるお別れの時が寂しくてならない。

機会があれば、原作にも手を出してみたいと思う。
一度は打ち切りの憂き目に遭ってしまったが、タイトルを変えて再連載されているようだし、まだまだ世間のTo LOVEる熱も冷めていないと思われる。しかもどうやら再連載されている「To LOVEるダークネス」は闇ちゃんがメインのようであると聞いた。楽しみである。

これからも私は闇ちゃんを愛し続けたい。
ではまた、何かの記事で。